100%クリアしました。
ありがとうHAL研。
とにかくこのゲームが遊べて、星のカービィのファンであり続けて幸せだし嬉しい。
昔からのカービィらしい良さを大事にしながら、新しい楽しさに触れたいというユーザーの要望にも応えている。
「『星のカービィ』ではこういうことがやりたい」と「これまでとは違う『星のカービィ』が遊びたい」が、天井を突き抜け宇宙に飛び出すほどに高いレベルで両立されています。
「ロボボアーマー」のアクションがとにかく気持ちいい。普段のカービィとは違った重量感を手に響かせ、避けるしか無かったステージギミックを容易く粉砕する。圧倒的パワーと破壊の快感に痺れますよ。
スーパー能力やビッグバンの豪快な破壊という快楽を受け継ぎ、取得の強制やバリエーションの乏しさといった難点は改善され、より自在なアクションが楽しめるようになっています。
ロボボにも13種類のコピー能力があるので、今度はこれを使ってみようと、都度新鮮な気分で暴れまわることができる。カービィ同様に外すことも可能です。
飽きたら別の能力を試せる、アクションを変えられるのが星のカービィの楽しいところなんですけど、それがロボボにも健在なんですよね。この能力がないと難しくなりすぎるとか、そんなこともない。
ロボボアーマーは2や3の仲間アクションとWiiトリデラの必殺コピー能力とのいいとこどりです。ベースであるスパデラのコマンドアクションと合わせて、これまでの星のカービィで培った要素を新たな面白さに昇華している。
昔からの好評を大切にしつつ、これまでの焼き直しに終わらない。温故知新の理想形のひとつではないでしょうか。
ステージ中のギミックやカメラワークも凝っていて、トリデラ以上に立体感や奥行きを覚えるものとなっています。
特にボス戦の演出がすごい。攻撃に合わせてグリングリン動くので臨場感バツグン。効果音やエフェクトも相まってバトルが熱い。
そのボスにも過去作を彷彿とさせる内容が少なからず仕込まれており、ファンをニヤリとさせるものに仕上がっています。2面ボスに顕著ですね。
ラスボス戦は興奮が止まらなかった。星のカービィでこういうこともできたのか、と。斬新で壮大なスケールやでありながらカービィのお約束や定番は捉えていて、うん、もうね。感無量。
サブゲーム「カービィの3Dチャレンジ」のこともそうですが、HAL研は一度は頓挫した3Dカービィの製作を試みてるのかもしれませんね。
BGMは、やはり新規アレンジともに名曲だらけでした。しかもアレンジの選曲がまた巧みで、定番の曲から密かな曲まで揃っており、最も熱心で愛の深いカービィファンはスタッフなんじゃないか、という状態。今作全体に言えることですが。
サウンドルームの12番を初めて聞いたときには感涙しました。自分の好きな曲は忘れられてなかったんだ、またこうして聴けるんだ。
エアライドやトリデラ同様に原曲もいくつか……どころかかなりの数が収録されている(今作のBGMが全162曲)のですが、そのチョイスがまたすごい。マイナー外伝作品の曲が、コアなファンを満足させんとばかりに詰め込まれている。
特に終盤のほうで「カービィらしくない」と思ったのですが、これこそが今作の狙いなんでしょうね。なにせハルトマンワークスの侵略で変わり果てたポップスターが舞台なのですから。
「カービィらしからぬすごさ」は「普段のカービィらしさ」の素敵さあってこそ。ポップで可愛いカービィワールドもスパイス的な変化球要素もどちらも魅力的ですよね。
とにかく、とにかく、素晴らしくて新しい星のカービィでした! カービィファンなら絶対にオススメ。そうでなくてもアクションゲームやメカが好きなら存分に楽しめるはずです。
「スパデラとか64とかなら昔やったけど……」という人にはとりわけ手にとって欲しい。