もうすぐ終わってしまいますが、上野ヤマシロヤの「星のカービィ ワンフロアまるごとミュージアム」に行ったときの写真や感想をメモしています。
直接の関係はありませんが、開催時期や場所のこともあるため便宜上「カービィカフェ」のタグを付けてあります。
入場は無料となっています。店内にはトイレがないのでご注意ください。店の所在地などはヤマシロヤ公式サイトでご確認ください。上野駅正面玄関口を出てすぐの場所です。
はるかぜとともに訪れた「星のカービィ」の旅路が記録された、24年の思い出帳とも呼べる幸福な空間でした。そんなに広くないものの2時間くらい滞在していたと思います。もしやここがマジルテか。
店内の写真
ミュージアムに続く階段からすでにカービィだらけ。店頭用の広告が敷き詰められています。
左下になにかいますね。
年末発売予定の「マルクぬいぐるみ」「マホロアぬいぐるみ」。なにかと共通点の多い2人がぬいぐるみになりました。マルクは20年前のゲームのラスボスですよ。それがいまになってグッズ化されるとは。すごい人気だ。
この調子で他のボスキャラにもグッズ化のスポットライトが当てらていってほしい。
これぞメガ(ネ)カービィ。かわいいですね。ドクターカービィやスマブラのポヨネッタもそうだけどこんなに似合うとは。
これまでのゲームがせいぞろい。海外版のパッケージまであります。海の向こうのカービィはなんだかマジな雰囲気。
夢の泉デラックスのパッケージにはあたかもキーパーソンであるかのようにメタナイトが描かれています。意味深(いみがない)。いやメタナイトでゴーはあるけど。
タッチカービィの英語版には「Canvas Curse」と名付けられています。絵画の呪い。こっちは意味深。この韻を踏んだ命名はやはり熊崎さんによるものなんでしょうか。当時はディレクターではありませんが。
ナイトメアウィザードとは珍しい。ゲームボーイ型のポケットティッシュ懐かしいな-。
アニメカービィのグッズがたくさん。鏡の大迷宮(アニメ終了後のゲーム)の版権イラストとアニメ絵が同居したものまで。あんな朝早くからやってたのに見る人いたんですな。
最初期のやんちゃ坊主のぬいぐるみ。目がぱっちりキラキラした今とのギャップがすさまじい。バタモンではないよ。
ブロントバートのぬいぐるみなんてあったんですね。太い海苔が乗ってるしカービィ64の頃かな。
さくま良子先生がイラストを手掛けた学年誌のふろく。現在となっては超プレミアもの。
スーパーボールやらプラスチックのフィギュアやら。キャラが入ってるタイプのスーパーボールには子供心をくすぐるものがある。
カービィ64のチェーンストラップ。アドレーヌとリボンがどこか垢抜けない。
アニメカービィのコーナーです。製作で用いられた台本や絵コンテが展示されていました。
台本の一部が公開されています。よりにもよって第49話「アニメ新番組・星のデデデ」のものですね。劇中劇の「星のデデデ」の台本も気になる。
「さすがはデデデ陛下、だてに太ってはいませんでげすなあ」
「食べたものはちゃんと栄養になるんだぞい」
ハル研のお中元。他には年賀状も展示されていました。ジェットカービィが夏を思わせる。ロボプラのシューティングBGMが似合いそう。
「ずーっと待ってたあのゲーム♪」
夢の泉デラックスのCMで用いられたミラーボールカービィです。実物が一般公開されるのはこれが初。
まあカラオケやディスコにカービィを連れて行ったら……ねえ? ペンペン草も生えない。
先輩にあやかりちゃっかり宣伝に預かるハコのキュービィ。同じHAL研究所が制作した「ハコボーイ!」のグッズが東京ゲームショウで発売されたとか。
星のカービィミュージアムにはゲームクリエイターの
— Kirby_ensky (@Kirby_ensky) 2016年9月12日
桜井政博さんと熊崎信也さんのサインも飾られています☆⌒( ' ヮ' )っ
ミュージアムのために書いていただいたようです。#カービィ
ホントに見所たくさん…! pic.twitter.com/tcZulNWQFc
生みの親である桜井政博さんと、現在のゼネラルディレクターの熊崎信也さんの直筆サイン色紙になります。自分の写真よりエンスカイ公式のほうがよかったのでこちらをペタリ。
この2人の名前が並ぶと、こう、ただただ感慨深い。
ミュージアム限定グッズが追加されます!
— Kirby_ensky (@Kirby_ensky) 2016年9月18日
ミュージアムで展示されている絵柄のポストカード6枚セット。
ポストカードでしか手に入れられないイラストも入っています☆⌒( ' ヮ' )っ
発売は9/22〜です。#カービィ #エンスカイ pic.twitter.com/iiSE02Yf6o
コロコロコミック2016年7月号付録の決戦ポスターの文字無し版を拝めました。自分でも撮ったけど写真の質が悪すぎるのでこれも公式ツイッターから。
そしてこれを含むミュージアム展示イラストのポストカードが、9月22日より発売されています。カービィと花鳥風月、タッチカービィ風の油絵なども。
ミュージアム終了まではあとわずか。これは後日なんらかの形で購入できるようにして欲しいなあ。
開発資料集
開発資料集は撮影禁止となっています。17日に一部資料が差し替えられたとのことです。私はそれ以前に来訪したので、現在の展示資料とはだいぶ異なっていると思われます。
初代や夢の泉やスパデラの資料はゲームのコンセプトを解説したものが中心でした。
「本来避けて通るべき敵キャラに必要性をもたせる」
「初心者はなんでもできると戸惑ってしまう」
「ゲームキャラにテンプレート通りの行動をさせながら、プレイヤーには能動的に動いていると錯覚させる」
など、当初から初心者でもとっつきやすいよう創意工夫が重ねられていたことが伺えます。
また「ティンクル・ポポ」時代の資料もありました。青と赤の飛行船は「ロロロ&ラララ」と「カブーラー」に分離したんでしょうね。
没となったコピー能力案は一癖あるものばかり。「召喚獣を呼び出す」「人工衛星から攻撃」など、当時の技術で可能だったんだろうかと勘ぐってしまうものも散見されました。
カービィ64の資料では没キャラ含むザコキャラの案が展示されていました。ブタの敵はブルブルスターの工場にいたような……。
ワドルディよろしくエヌゼットにパラソルを持たせる予定もあったそうです。おそらくコピーのパラソルがオミットされたので、こちらも未登場になったのでしょう。「ラッカ(傘のザコ敵)」で十分ということか。
ステージ間のムービーや中ボス「ワドルドゥ-」の行動パターンのスケッチも展示されていました。スタッフ公式の誤表記である。リボンは正式名が決まるまで「川島」と呼ばれていたらしい。
カービィWiiの企画書には「ランディア」の原型と思われるピンク色のドラゴンのCGイラストがありました。ランディアよりも曲線の多いデザインですね。
「マホロア」のキャラデザイン案には、後の「プレジデント・ハルトマン」につながるような老人の姿が見られました。リッチな魔法使いの老人というコンセプトで、マントの裏地をスフィアローパーの肌と同じ柄にすることで実は敵だと暗示させる予定だったらしい。
没デザインに添えられていたメモによると、CROWNEDした第2形態のイメージは「本性が体を壊して噴出してくる」とのこと。顔に歯車イメージの穴が空いていたりと、決定稿より一層禍々しい。腕の魔法陣は船の舵輪が由来だとか。
マホロアのカラーリングは「正義の白とキリスト教で裏切りを意味する紫と黄色」をルーツとするそうです。決定稿は紫というより青ですが。
Wiiでは4人プレイが可能ですが、コース中で伝説のエアライドマシンのパーツを争奪する構想もあったようです。
ロボプラではメタナイトボーグや秘書スージーのカラーリング案、ロボボアーマーのデザインスケッチが紹介されていました。本体にカービィをはめ込むタイプなんてのも。
一部資料はロボプラ公式ホームページにも掲載されています。ドライバータイプはスージーやハルトマンの「リレインバー」「プレジデンバー」に引き継がれていますね。
久しぶりに登場したとある隠しボスの行動パターンの資料からは、登場した過去作を徹底再現しようという意気込みがひしひしと伝わってきました。「お久しぶりです」「かっこいい!」という落書き熱い声にも納得。
キカイ化ワドルディのデザイン案にはガラス張りの頭部に歯車が埋め込まれているというグロテスクなものも。
新コピーの「エスパー」「ポイズン」「ドクター」のアイデアスケッチですが、エスパーは他2つと比べ多くの案が載っていました。難産だったのでしょう。そして決定案には「ネス」の文字が。「超能力をイメージしたアイテム」として野球帽をかぶったデザインはこのひとつだけ。「降ってくる」とはこういうことなんでしょうね。
館内BGMもカービィ
ミュージアムではカービィシリーズのBGMが流れています。視覚からも聴覚からもピンク玉成分が注がれていく。
20周年スペシャルコレクション付属のサントラCDのものが大半ですが、スペコレの後に発売されたトリプルデラックスの曲も流れていました。トリデラからの選曲は以下の通り。おそらくクラニンのサントラからの収録でしょう。
- 空と太陽とワールドツリー
- グリーングリーンズ
- 浮遊大陸の花畑
- 白銀の物語
- グルグルジャングル
- カービィファイターズ!
- 4人でファイッ!~クーの森
- ビッグバンオールスターズ
- 王位の復権:D.D.D.
- よみがえる最強の影
- 狂花水月
- この星をかけた魂の戦い
ミュージアムショップ
ミュージアムショップではオリジナルグッズだけでなく、三英貿易やエンスカイのぬいぐるみやフィギュア、つばさ文庫の小説など、さまざまなカービィアイテムが販売されていました。他にはカービィ系のamiiboやご当地カービィのラバーキーホルダー、夢の青春スーパーデラックスのグッズもありました。
店内では「かわいい」「なつかしい」という声を多く耳にしました。たまたまミュージアムに立ち寄った人も少なくないようです。老若男女問わず、小さな子供連れの親子もいました。
あしたはあしたのかぜがふく
カービィカフェともども、星のカービィは制作側からもファンからも広く愛されているんだなと実感できる楽園でした。昔の思い出を守りつつ、また新たな思い出を作り出していくんだ。
遠く平和な星で暮らす、無限の力を持つ伝説のヒーロー「星のカービィ」。これからも旅を続け、また楽しい時間を届けていくのでしょう。
星のカービィ マルクぬいぐるみ(S) 高さ11cm KP14