2015年1月22日に発売された今作では、ステージに隠された宝箱からCDを手に入れることで過去作のBGMのアレンジを聴けるようになります。ゲーム全体の感想は後程としまして、それら36曲の感想を書いていきます。結構長くなりそうなので前後編に分割しました。まずは18曲目までとなります。
音楽用語や楽器用語に関しては全くの素人ですので、その方面にはあまり突っ込めません、ご了承くださいませ。
また、曲目ならびに各作品のネタバレが含まれるのでご注意下さい。
曲名の横の括弧内はBGMの出展作品です。
1.グリーングリーンズ(星のカービィ)
星のカービィといえばこの曲。幾度と無くアレンジされ、もはや何度目なのかも分かりませんが、それでもやっぱりいいものです。星のカービィというアクションゲームを表すかのように、爽やかさと軽快さがいつもよりも増しているような気がします。広がりのある中に響くドラムの音が小気味よいですね。
2.旅のはじまり/アレンジver.(タッチ!カービィ スーパーレインボー)
過去作ではなく、今作の1-1のアレンジになります。ギターとハーモニカを使ったアコースティック風味ですかね。理由はよく分かりませんが、なんだか懐かしく穏やかな気持ちにさせられる曲です。
3.デデデ大王のテーマ(星のカービィ スーパーデラックス)
これも毎度おなじみ、プププランドの自称大王のテーマ曲です。今回のはスパデラの「デデデ大王のテーマ」のアレンジというより、あつカビの「てごわいてきだ!」のアレンジでしょうか*1。Bメロの裏でピロピロなってる音と、力を貯めこんでるかのようなサビがお気に入りです。
4.そらをゆく(あつめて!カービィ)
爽やかながらも、カービィにしては珍しい感じのBGMです。脇役に徹している「バッググラウンド」っぽいからかな? メインメロディが短いながらも、爽快な青空をイメージさせられるきれいな曲ですね。金管楽器のゆったりとしたフレーズが、優雅な空中散歩を思わせます。
5.ベジタブルバレー(星のカービィ 夢の泉の物語)
アコースティックギターが活躍しています。余韻の感じられるサビの音が好み。夢の泉の曲はどれも、こういう静かなアレンジが似合いそう。田舎の片隅で農夫が弾き語りをしている光景によく似合いそうですね、ベジタブルだけに。
6.ウエライドメドレー(カービィのエアライド)
砂→炎→街→草 のメドレーになります。……街はシティトライアルの街ですけれど。カービィシリーズのメドレー曲の例に漏れず、つなぎが巧みです。砂から炎に移行したことにすぐには気がつけませんでしたよ。「光」や「空」が入っていないのは少々残念でしたが、聞いているうちにウエライドがやりたくなるような楽しさに満ちています。
7.宇宙エリア(星のカービィ 鏡の大迷宮)
壮大さで力強いイントロ、宇宙遊泳をイメージさせられるAメロ、星々の瞬きの中を流れるかのようなBメロ、そして星空の美しさを奏でているが如きサビ……と、実に素敵なアレンジに仕上がっています。起伏に富んでおりながら「広大で神秘的な宇宙」という雰囲気で統一されているからお見事。今作のアレンジの中でもかなりのお気に入りです。
初めてマスタードマウンテンからキャンディコンストレイションにやってきたときはびっくりしましたね。まさか迷宮の中に宇宙があるだなんて。ボスにはもっとびっくりしましたけど。でもレベル9の割に弱い。
8.ボスのテーマ(星のカービィ)
渋い、選曲が渋い。単独でのアレンジが新作で聞けるとは思わなかった。シリーズ初のボス戦である、VSウィスピーウッズを飾った曲ですね。確かコロコロカービィ以来のアレンジだったはず。流石に初代だけあって1ループが非常に短いですが、そこに激しさがたっぷり詰まっています。
9.奥のカガミで笑う影(星のカービィ トリプルデラックス)
原曲よりも明るくなったかな? しかし一方でストリングスの響きが怪しげで、そのバランスが実に心地よいですね。お化け屋敷のお化けって、誰も来ないと結構退屈にしていそうなイメージがあります。だからこそ「お客さん」が来たら全力で「遊ぶ」んでしょうかね。
10.銀河に願いを(星のカービィ スーパーデラックス)
○がつ ×にち
たいようと月がおおゲンカ。
ひるもよるもメチャクチャ…。 銀河にねがいを OPより
どの曲かと思えば「銀河にねがいを」のOPでした。これまた渋いところをついてくる。タイトルで放置しないとOPが見れないこともあり*2、聞く機会が少ないのですが、心やすらぐ麗しい曲ですねえ。それこそ太陽と月が喧嘩したせいで昼夜がめちゃくちゃになってしまうような、幻想的な世界にふさわしいです。
11.リップルフィールド(星のカービィ3)
2-1ではなく2-3や3-4や5-1で使われているBGMの方です。おそらく初めてのアレンジになります。広大な海原と、太陽の輝く青空と、夏の潮風が即座にイメージできますね。後半のストリングスが極めて美麗です。波の音が入っているのもいいですね。カービィシリーズではこれまでに何度も過去作のBGMがアレンジされてきましたが、これはその中でもトップクラスの名アレンジではないでしょうか。「夏の海」の曲として昇華されきっている。
12.ゆきがっせん(星のカービィ Wii)
こちらは一転して、冬の寒空です。実にムーディ。可愛らしさと、寂しさと、ファンタジー性が融和しています。季節にあった音楽を聴くのは良いものなのですが、冬にこういった曲を聴くとますます寒くなってくるのは困りモノですね。最近だとこれ以外に新世界樹2の「迷宮Ⅲ 六花氷樹海」で同じ思いをしたような。まあともあれ、それだけ雪景色を彩るBGMとして優れているということですね。
13.アイスクリームアイランド(星のカービィ 夢の泉の物語)
夏→冬→夏とずいぶん忙しいですが、曲の方も前3つとはガラリと変わり忙しげです。人間がこれを演奏するのは恐ろしく大変な気がします。さておき、トロピカルな賑やかさが満点の一曲となっています。
14.ボスとの戦い(星のカービィ スーパーデラックス)
ウルデラ以降ちょくちょくアレンジされていますね。今回はサックスが鳴り響くジャズ風です。ループ間際が印象的ですね。終始強く叩かれているドラムがメリハリを与えているようです。生演奏が映えそうだなあ。
15.スカイタワー(星のカービィ Wii)
ナッツヌーンの美麗な背景もあり、一発で気に入ったBGMなのですが……。こんなに素晴らしいアレンジが聴けて本当に嬉しいです。
まずそこはかとなく古臭いようなイントロがいいんですよ。もともと郷愁を覚えるような曲でしたが、ますます心に染み入るようになっている。爽やかで明るく可愛らしい原曲に美しさが織り込まれ、それでいて派手に「なり過ぎてはいない」のが、絶妙だなあと。メインメロディも大好きですが、ベースがリズムをとっているようでまたいい味を出しています。縁の下の力持ちですかね。間違いなく名曲。
16.アステロイド(あつめて!カービィ)
サブゲームとは思えないほどのボリュームを誇る「空中探検隊EOS」のBGMです。全6面の縦シューティングをサブゲームに入れようと提案した人すごいな……。前半と後半で軽快さと綺羅びやかさの割合が入れ替わっているようで、そのスムーズな切り替わりが巧い。
17.バタービルディング(星のカービィ 夢の泉の物語)
親しみ深いBGMですが、これまでとはだいぶ趣向の異なるアレンジです。全体的に浮遊感が強いというか、そんな感じ。音楽のジャンルだと何になるんでしょうか。後ろでピコピコなってる音がいいですねえ。夢の国のお城で冒険しているような気分になれます。
18.レインボーリゾート(星のカービィ 夢の泉の物語)
またまたお馴染みの人気BGMです。いつもよりもテンポが遅いような。夢と寒冷地の面*3ならではの幻想感は保ちつつも、色々と挑戦をしているような気がします。なんとなくレトロで、音に含みがあると思いました。
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