2ヶ月ぶりですね。なんと次号はローゼンメイデンが表紙で巻頭ピンナップも付属するようです。大優遇ですよこりゃあ。
ローゼンとは関係ないですけど、今月号にはジョジョ4部のアニメで吉良吉影を演じている森川智之さんのインタビューが掲載されています。
そういやジョジョに出てる小野大輔さん(空条承太郎役)と櫻井孝宏さん(岸辺露伴役)はトロイメントで共演してましたね(槐と白崎)。
以前の記事でも書きましたが、単行本第1巻の発売日が11月18日に決定しました。
たぶん第6階まで収録されるんじゃないでしょうか。
坊ちゃまは注文が多い
今日も帝都で夢のほころび探し。人力車で菊と坊ちゃまが大接近。翠星石と出会ってからは思いがけない出来事ばかり。ですが、菊自身が己を変えた賜物でもあるんですよね。
ラブコメの波動を感じる「ザ・あいびき」な状況ですが、やっぱり坊ちゃまは、鈍い。「どうしたね?」じゃないですよ。傍から見たら「熱いねぇ~」ですよ。
華と合流してモガ探偵の活動開始。風呂敷を持ち歩くなんてモガじゃない、可憐なお人形だもの連れて歩かなきゃ。いざとなったらゴミクオリティの腹話術で誤魔化しましょう。
翠星石と蒼星石はシャーロック・ホームズを読んですっかり探偵の虜になっています。とある探偵の人形劇がちょっとしたブームになるのは、およそ80年も先のお話。アニメだと翠星石と蒼星石も探偵犬くんくんにだいぶ浸かってましたねえ。
女性陣にしびれを切らして探偵のイメージを力説する坊ちゃま。これには菊と華も苦笑い。つーか坊ちゃま、財力と権力を得た面倒くさいオタクじゃないですか。
ここにくんくんを知った真紅がいたら余計に話がこじれそうである。ドールは自分に似た人間を選ぶそうだし、確かに相応しいといえば相応しいのかもしれない。あれも紅茶にはうるさいし……。
「事件を追うだけではただの三文記者と変わりない」とは、あやややや、手厳しいですな。
そんな面倒なお坊ちゃまですが、使用人のお敏さんが困っていることに気がつけなかったと自責の念を抱くあたり、ノブレス・オブリージュというか、上に立つものの責務はあるようですね。
ちょっと庶民の暮らしに疎いところといい、ますます真紅に似ているような……。洋式便所を知らなかったくらいだし。
まるで鏡写し
「世のため人のため尽力するのが探偵たる探偵」がきっかけとなったのか、ここでお敏さんの娘が行方不明になっていることを菊が思い出します。
「何とかしてあげてぇ」と意気込む菊の顔はとても力強い。第1階の頃からは想像もつかないほどです。やはり彼女は、己を変えられたんですよ。
そんな菊を視界に入れた花の表情が固いというか暗いというか。その後の乗り気でない反応からしても、陰には焦りや羨みさえ含んでいそうな……そんな顔です。
幼馴染がこっそり姉に惚れていて、恋敗れたと思い自分を捨てようと帝都におのぼり。エレベーターガールとなって「華のモガ」を強調するも実際は路地裏のボロ屋住まいでウンザリ。
そんな華にとって、着実に良い方向へと変わっている菊は、目を背けたい鏡写しといっても過言ではないでしょう。
「あの性悪へそまがりマスター、口は悪いですが姉妹思いのかわいいヤツですね」
お前もな。そりゃ蒼星石も「翠蒼探偵団」と妹の名前も(勝手に)入れるあたりが実に翠星石らしい。
謎の少女と兎頭
路面電車で足を伸ばした先で、子供をさらうという「兎頭」の噂を耳にします。大層気味悪がられているらしく、5時の鐘がなるやいなや「兎頭が出る!」と子供たちはおもちゃもそのままに駆け出してしまいました。
物陰から子供たちをなぜか見ている少女……一体何者なんだ……?
いや本当に誰なんだあんたいったい!?
もしや「ゼロ」か、でも大きさが分からない。それともお敏さんの娘?
服装はハイカラ通り越して未来人。肩がすっぽり出ています。
華は子供の作り話だと一蹴しかけますが……薔薇乙女がアイツを思い浮かべないわけはない。
そう、兎頭のいけすかない紳士「ラプラスの魔」。お父様の目であるかのように薔薇乙女を監視し、おちょくり、ちょこまか踊る厄介者です。
人さらい事件とゼロドールがつながりそうになった途端に伸びる怪しい影。兎頭の特徴に合致しています。あまりにも出来すぎた劇的な登場ですが……そう、あのウサギはこうやってからかうのが大好きなんですよ。
文字通りの脱兎を追いかける探偵団一行。ヤツが逃げ込んだのは活動写真館の裏側。いかにもあの紳士気取りが好みそうな場所ですこと。
追い詰めたと思いきやもぬけの殻。そこには少女がひとり倒れています。先程の謎の少女とは別人です。はたしてお敏さんの娘なのでしょうか。
そしてもうひとつ、花緒の切れたぽっくり下駄が落ちています。側の女の子の足と比べてもかなり小さい。赤ちゃんなら履けるでしょうか。
あるいは……人形とか。
冒頭にも書いた通り、単行本1巻は11月18日発売予定です。