初心者のためのブック構築講座。今回はクリーチャーについてです。
長くなるので先に講座全体の要点をまとめています。カード配分やゲームの目標についても記述しているので、こっちを先に見ておいてください。
端的に言えば「自分が儲けるブックを作ろう! 侵略や妨害のためのカードは少しでいいぞ!」ということです。
安い割に守れるクリーチャーの大量配置が王道
クリーチャーを配置すれば土地を得たこととなり、総魔力が増えます。そして同じ属性で揃えて連鎖すればもっと増えます。手持ち魔力を消費してレベルを上げればもっともっと増えます。
これがカルドセプトの基礎です。つまり、勝つためには連鎖と高レベル土地を作成して守りぬけばいい。
兎にも角にも、まずクリーチャーを置かなければはじまりません。コストが低くて防衛力の高いものが理想となります。
120Gのコロッサスを置こうが、60Gのサイクロプスを置こうが、10Gのバルダンダースを置こうが、地価は同じです。消費魔力の分だけ増える総魔力は小さくなります。
例えば地価が100Gの場合
- コロッサス 100-120=-20
- サイクロプス 100-60=+40
- バルダンダース 100-10=+90
これだけの差が出ます。もちろん手持ち魔力の猶予にも差が出るため、低価格ならばより沢山呼べるわけです。バラ撒き係と呼べるのは50G以下の面々でしょう。
また周回ボーナスは1体につき40G上乗せされます。貰える魔力を増やす点でも、少額での大量配置は重要です。
しかし、すぐに破壊されたのでは魔力の無駄、安物買いの銭失い。コボルドやマーフォークなどは流石に推奨しません。
そこで、「安い割に守れる」お得なクリーチャーの特徴を挙げていきます。
MHPが高い
HPが0にならなければ生き残る、なら数字が大きい方がタフであると単純な理由です。注目すべきは初期ブックに必ずいる防御型クリーチャー。デメリット特性の代わりにコストに対するステータスが高めに設定されており、バラ撒き要因としてうってつけです。防御型ではありませんが45Gのキングトータスもこれに含まれます。
非初期ブック組ではゼラチンウォールやグリーンモールド、マミーなどが該当します。
ただしアイテム制限がやや厳しく、武器あるいは防具が使えないものが殆どです*1。他のカードとの兼ね合いも考えて、どれがいいか決めましょう。
ランダム要素
不確定要素は信頼ならず、一見弱そう……。ですが、蓋を開けるまで分からないのは相手プレイヤーにとっても同じ。無駄を嫌って侵略を躊躇してくれることが多いんです。牽制力は破格と言えます。
該当するのはバルダンダース、アンバーモス、スペクターの3体。ダメ元の手札侵略でアイテムの浪費を誘ったりもできます。
援護
素のステータスは低いものの、手札のクリーチャーをコストパフォーマンス抜群のアイテムとして使えます。クリーチャーを多めに積むことで、無駄になりやすいアイテムをブックから減らせる、というのも大きなメリット。
MHP30以下が殆どであるため*2イビルブラストやティラニーが怖いものの、拠点化も可能。お供にはランドプロテクトやグロースボディ、マスグロースをどうぞ。
火のシャラザード、水のブラッドプリン、地のジャッカロープは人気です。ちなみに風属性には1体もいません。
無効化
水属性のウリであるこの能力ですが、殆どが60G以上であるためバラ撒きには少々お値段が張ります。G・イールをはじめ防御力は確かですが、入れ過ぎると総魔力が中々増えない。
しかし風属性のスプライトはなんと10Gという特価。MHP40以上のクリーチャーからの通常攻撃を無効化します。しかもアイテム制限なし。G・バットの立つ瀬が全くない……。
ただしステータスは MHP20 ST20 と貧弱でダメージスペル耐性は皆無。そして地属性には配置不可。
人気のシェイドフォークからは無効化を逆手に取られて魔力を吸われてしまいます。他には武器のライフスティーラーも天敵。欠点も結構目立つので注意しましょう。
遺産
破壊されてもお金になる生命保険加入者。「倒したところで儲けになってしまうので放っておこう」と思わせる能力でもあります。
代表例はやはりコーンフォークに他なりません。土地に居続けようと倒されようと黒字になる、コストパフォーマンスの枠組みを超越した大地の恵み。風属性だけど。また地属性のマミーも優秀で、防御型である代わりに40Gと安くMHPも50あります。
フェイトは魔力ではなくカードを1枚手にします。領地能力でもワンドローが可能なので、水属性に限らずドローソースとバラ撒きを兼ねて採用しても良いでしょう。
注意すべきは、わざと土地を失ってまで遺産を手にする必要はないということ。連鎖を維持できるならアイテムを惜しまないように。
こういった「バラ撒きクリーチャー」を多めに搭載し、拠点を守れる70G以上の中~大型を8枚から10枚、アイテム無しでの侵略に長けたシェイドフォークやコロッサスなどを5枚近く加え、クリーチャーの合計数は23枚から25枚を目安にしましょう。
また、領地コスト持ちは手札事故の原因になりやすいため、4枚以下に抑えたいところ。やはり守備よりのカードが扱いやすいです。
試合に慣れていくとスペルを沢山使いたくなると思いますが、基礎を忠実にこなすためにも、はじめのうちはクリーチャー多めがオススメです。
地形効果のためにも属性は1つに絞ろう
地形効果の+10は効果が小さくなく、戦闘の度に逐一加算されるのも利点です。生き残りさえすれば交換なり何なりできるので、首の皮1枚つながればだいたい何とかなります。
水属性の土地は水に守らせた方がいい。大雑把に言えば、ブックの属性を増やすということは、連鎖が崩されやすくなることを意味します。
また、属性のあるクリーチャーは無属性と比べてコストが高めです。ファイター(40G)とミノタウロス(70G)が良い例でしょう。むしろ牛が不当に高いのか……?
少ない消費魔力で連鎖を保つためにも、ブックの属性はひとつに絞ることをオススメします。
ただし地形効果が得られない代わりに安かったりステータスが高かったりする無属性は欠点の補完に適しており、デコイに代表されるように個性派揃いでもあります。他属性であってもパイロマンサーやフェイトやコーンフォークといった便利屋には似たようなことが言えますが、メイン属性をおろそかにはしないように。
配置制限の厳しいクリーチャーは意識して減らす
クリーチャーによっては配置制限があります。ケットシーは水に置けないとか、トロルは火と風に置けないとか、そういうのです。メガロドンのように悪い意味でとんでもない奴もいます。そんなだから絶滅したんじゃ……。ちなみに無属性に配置制限持ちは存在しません。
率直にいうと、配置制限が2つ以上あるクリーチャーはよほどの理由がない限りブックに入れないほうがいいです。むしろ1つでも使い勝手がよろしくない。土地確保が遅れるだけでも痛手ですし、いざ侵略するとなったときにも強烈な足かせとなります。繰り出せないクリーチャーは所持していないも同然。
シーボンズやサクヤ、ドリアード、ガルーダなどといった、制限を考慮しても非常に強力なカードも少なからずありますが(むしろドリアードとサクヤは地属性のオススメ)、置きにくいものは意識して減らすようにしましょう。
手札で腐っているカードをなるべく生み出さない。クリーチャーに限らず心がけたいですね。
防衛に長けた水属性と地属性が扱いやすい!
戦闘の行動順を思い出してください。侵略側が手札を見せてから防衛側が手札を選びますよね。つまり、後出しの分だけ防衛側が有利なんですよ。裏を返せば侵略の方が難しい。
繰り返しますが、これは敵をやっつけるゲームではありません。自分が儲けてゴールするゲームです。レベル5のシーボンズやガルーダを破壊しなくても、自分が目標を達成して城に帰還すれば勝ちなんです。
よって防衛を得意とする水属性と地属性が初心者にも扱いやすいでしょう。
水属性の場合は、ゼラチンウォールやキングトータスやブラッドプリンをバラ撒き、拠点はG・イールやボジャノーイに担当させるのがオススメです。アタッカーとしてはグレンデルが極めて強力。
地属性はドリアードやサクヤで土地を確保してガーゴイルやグリマルキンのレベルを上げ、援護アイテム兼低コストクリーチャーとしてマミーやグリーンモールドやストーンウォールを投入しましょう。またジャッカロープは採用しない理由がほぼ見当たらないほどに優秀。所持しているのなら2枚は入れておきたい。
どちらも侵略力が不足しやすいため、無属性からシェイドフォークやコロッサス、火属性からバーンタイタンやパイロマンサー、風属性からナイトを出張させるなどすると良いでしょう。特にコロッサスは援護アイテムとしても恐ろしい強さを発揮します。
侵略とは土地を奪ったり敵の逃げ切りを食い止めたりする手段です。これに秀でたクリーチャーは概ね高額で、攻撃重視だと重たいカードだらけになりやすい。
このゲームでは己の収益を優先すべき。まずは安価で守る水属性や地属性の運用を試みてください。
アイテム編
スペル編